ロサンジェルスでは、住民は誰でもPCR検査が受けられます。しかも無料で、繰り返し受けられます。無料検査が始まった8月には、結果がでるまで1週間以上かかっていましたが、今は、24時間、時に4、5時間で結果が送られてきます。オンラインで近い検査場に予約をして行くだけ。かのドジャースタジアムの駐車場も検査場と化し、連日検査を受けに人々がやってきています。15分もあれば、終わります。
撮影現場に入るために、PCR検査をお願いすることもあります。いろんな現場にちょくちょく出るPAさん(Produciton Assistant 現場の撮影を陰で支えてくれるアシスタントの方)のなかには、すでに20回以上受けている人もいます。 医療費が世界で一番高いと言われるアメリカで、このPCR検査が無料で、どうして日本では無料にならないのか、なぜPCR検査が進まないのか、謎です。日本の検査数はアメリカの60分の1と言われています。ここにきて、3、4千円で受けられるところがでてきているようですが、当然予約でいっぱいのようです。2〜4万円を取るところもざらです。不思議。 WHOも、検査の重要性を訴えています。アメリカでは、検査の人員として軍機関からも人がかりだされています。 PCR検査は、あくまでその時点の感染を示すだけで、けして、予防にもなりませんし、抗体の有無を示すものではありませんから、陰性だからといって、安心はできません。しかし、感染の実態を掴むためにも必要ですし、正しい理解で賢明な行動がとれます。 ではワクチンはどうなるのでしょう。日本はワクチンが無料で提供されるようです。アメリカでも、PCR検査と同様、無料になるのでしょうか。希望者は、誰でも無料で受けられるべきです。そして、このCOVID19パンデミックでは、同様にどんな災害においても、けして、個人や企業の利益を増やす機会であってはならないと強く思います。
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ロサンジェルスは、まだレストラン内での飲食ができません。テイクアウトかデリバリー、もしくは外に設置された場所での飲食のみ。
以外と外にテラス席を設けていたレストランが少なかったのです。気候もいいし、広々としているロサンジェルスなので、たくさんあってもいいはずなのに。 車中心の社会ですから、歩道も以外と狭いのです。その代わり、駐車場は広い。苦肉の策として、可能なスペースを利用して外の席を設けて、営業を続けるのに必死です。テラス席と呼ぶには少々強引で、応急的。 ☑️歩道を占領し過ぎ ☑️道路一車線まるまる使用 ☑️駐車場に簡易テントと簡易テーブル ☑️パーキングメーターと一緒にお食事 いいんじゃないですか。応援します。 アメリカも日本も感染者数が減らず、どうしたものでしょう。感染予防 VS 経済再開の構図の中で、人々の分断が起こり、強がりと戸惑いに揺れる人々。冷静さと客観性を失ってくると危険です。
様々な統計集積がなされ、いろんなデータ分析が出され、的確な判断をしていくための情報が整っているように思えど、そうでもなく。こういったデータにはそれぞれ理由と目的があって、適切に理解されれば、人々の良識も良心もコロナ終息に向けて正しく方向づけされるのでしょうけれど。 中には、詳しい説明があって、やっとどうことを表しているグラフなのかと理解できる高度なものもあります。専門家とAIで英知を駆使して出される数値は、なるほどと考えさせられます。 これらデータもお国柄や地域性がでているように思います。 日本では、夜の街で感染が広がったことから、職業別の統計が出されています。また、各主要駅での人の流れの推移。車社会のロサンジェルスでは、出そうにも出せません。すごいのは、都道府県間の流動状況のデータです。まさにGPS位置情報ポイントデータ、ビッグデータ処理能力、そしてAIが活躍。画像も美しく、立体的でわかりやすいです。都道府県別のデータも一度にみられ、それぞれでの比較もわかりやすくなっているのが日本の統計。陽性者の入院/宿泊療養/自宅療養の統計など細かいです。接触歴の不明者数と増加比も興味深いです。発熱等の相談件数まで出されています。 アメリカは、州や自治体、研究機関によって、データの出し方もそれぞれ個性的です。ジョンズ・ホプキンズ大学のコロナウィルスセンターの集計の範囲と速さと正確さは、世界で認められたものです。必要最低限ながらもMust-Seeの統計を提供してくれています。 ロサンジェルスでは、性別分の統計にも、”男””女”だけでなく”その他”が設けられています。年齢別の統計も、分けられ方が細かいです。若年層、高齢者を大雑把に分けたものは偏見の原因にもなり意味がないのです。興味深いのは、貧困層での感染者数や死者が細かく出されていること。貧困家庭が多い地域は、感染者、死者の割合が多いです。そして、人種別の統計も様々なものが出されます。移民を含めラテン系の人口が多いロサンジェルスはの感染者数は白人のおよそ2倍です。日本のような職業別のデータが見当たりませんが、シニアセンターでのスタッフの感染状況、刑務所や拘置所での感染状況、ホームレス対策スタッフの感染状況などは日々アップデートされています。どのくらいの割合の人が(週単位で)、ステイホームしていたか、ソーシャルディスタンスを保たないで人々と接触したか、食糧の不足を心配したか、精神的ストレスを感じたか等を月日の経過と共にその推移も出されています。よく調べています。CDC(アメリカ疾病予防管理センター)は民間の研究所と連携して、各地の血清有病率を出し、その動向を観察しています。 データが、どんな目的をもって、どのように集計されて算出されるかの理解をしてみることによって、単なる数字ではなく、その背景や事実の把握になります。なによりも、我々の行動に生かしてこそ、データも喜んでくれます。よし、がんばってデータと仲良くなるぞ。 6月19日は、Juneteenth ジューンティーンス。アメリカで奴隷制度が終わったとされる記念日です。解放の日、自由の日、奴隷解放の日とも呼ばれます。人が人を、白人が黒人を奴隷として使う時代が終わった日。
1862年9月、南北戦争中、当時のリンカーン大統領が、奴隷解放を宣言。1863年の公布で、400万人いた行人奴隷のうち350万人が、南部連合軍を脱して自由の身となりました。逃げ出せなかった残りの奴隷達に自由が訪れたのはまだ後でした。1865年6月19日、テキサスの連合国支配下で、囚われの身であった黒人奴隷達のもとに、黒人兵士を多く抱える北部諸州軍やってきて、やっと奴隷達は解放されたのでした。 数々の闘いや反乱、反逆、抵抗を経て、あきらめることなく、声を上げ続けて、やっと手にした自由。しかし155年経った今もなお、自由のための戦いが終わっていません。歴史的な2020年のJuneteenth、真の自由がすべての人に訪れるため、声を上げ続けましょう。 第二の独立記念日とも言われる日なのですが、実は、まだ国の祭日になっていないのです。殆どの州が祝日と認めてきています。世界の祝日にしようという提案もされています。 6月19日なのに、どうしてJunenineteenth ではなくて、Juneteenthなのでしょう。そんなことは気にしなくていいです。 2020年は歴史的な年。
コロナの世界的蔓延により、多くの人が亡くなり、社会のあり方まで変えてきている。こんなことは、これまであったか。あった。 幾度となくあった。何度も人類を襲ったペスト、まだ人類を脅かすコレラ、100年前のスペイン風邪。ここまで文明化した人類の英知や技術でもっても、抵抗しきれない。また同じことを繰り返している。 人種差別という病原菌は、コロナよりももっと前から、パンデミックの歴史よりも長く、人々の良心を蝕んできた。影に隠れて、多くの命を葬り、世代から世代へとその闇を大きくしていった。権力により分断され、憎悪を背負わされた犠牲者たちは、何度となく、闇から声を上げ、手を延ばして、抵抗を続けては、打ちのめされて。そんな歴史が、この数週間で大きく動こうとしている。コロナよりも危険で許し難い、埋もれていた悪に、人々は気付かされている。自らの良心を信じるパワーが、反撃の声を上げている。人々の怒りのエネルギーがひとつになって、これまで動かすことができなかった壁が揺さぶられている。人々の目と心が開かれ、皮膚の色、出身、性別、年齢、性的指向あらゆる違いが、受け入れられていく、尊くなっていく、そんな社会に誘われていっている、そんな気がする。そうなることを願っている。そして、これが大きな歴史的1ページ。 毎日午後、テレビに顔を出して、コロナ感染状況を報告しているロサンジェルス 郡公衆衛生局局長、バーバラが、人種差別とコロナの黒人への影響について触れました。
亡くなったジョージ・フロイドさんの死を悼み、警察の暴力に怒りを感じていると強い言葉で述べました。平和的に集まり人種差別と暴力へ抗議の声をあげている人々に感謝していると。 そして科学的検知から、黒人への差別とコロナウィルス感染の繋がりについて言及しました。 黒人が、他の人種よりすべての健康基準において低い暮らしをしており、この健康の不平等は、人種偏見と差別によるものであり、個人の行動や習慣を責めることはできないこと。普通の健康と幸せのために必要な医療へのアクセスが制限されている事実があること。そして、日常的な差別と弾圧により、生まれてから生涯続いているストレスが、健康被害を助長していること。黒人の乳児死亡率や黒人妊婦の死亡率が著しい高く、若くして患う心臓疾患、高血圧、糖尿病が、彼らの死期を早めていること。 ロサンジェルスのコロナ感染による死亡率は、10万人に対し9人、黒人になると10万人に対し16人。 バーバラは言います。”毎週コロナ感染者数や死者数の報告で、黒人の数が過度に増加していること報告をしながら、私は、こういった長く続く不平等の結果を報告しているのです。黒人コミュニティーは、次は自分が、そして自分の子供たちや近所の人や友達が、暴力だけでなく健康被害の、次なる被害者になるのではないかと、常に恐怖を感じて暮らしています。過剰暴力や不平等により健康被害がもたらされています。” バーバラが、元黒人プロバスケット選手のカリーム・アブドゥル=ジャバーがロサンジェルス・タイムズ紙によせた言葉を引き合いに出すとき、涙に声を震わせていました。 ”黒人コミュニティーは、黒人であるということは、この国を侵している、コロナウイルスより危険な人種差別のウィルスから、身を守るため、生涯、家に隠れていなければならないということなのかと、自身に問わなければならない。” いつも穏やかで落ち着いているバーバラの怒りと涙は、心に刺さります。 (YouTube の報告内容です。)
1週間前の5月25日に、ミネソタ州ミネアポリスで、ジョージ・フロイドが警察の不当な暴力により亡くなったことに対しての抗議のデモがアメリカ各地で起こっています。平和的なデモがほとんどの中、アナーキーグループやデモ隊と関係ないところからやってくる略奪者による暴徒化で、暴力で混沌とした状況が報道されています。 この週末から、ロサンジェルス 全体で、外出禁止令が発令され、午後6時から翌朝5時まで、外出できなくなりました。コロナ感染予防の外出禁止とは異なり、外出できる理由は、仕事から戻るためや、緊急の医療機関への訪問に限られ、その他の理由での外出は、逮捕となる厳しいものです。ロサンジェルス郡にあるここロングビーチは、今日午後1時から外出禁止となりました。 ロサンジェルス では、4日目に、デモ隊の一部がフリーウェイの流れ、交通を止めるということがおきました。また、警官隊との衝突がおこり、パトカーに火がつけられたり、警官が襲われたりしました。これらは、主にアナーキーグループによるものです。秩序をまもり、計画的通りに出て、効果的にメッセージを伝えるデモの本体とは別のグループです。デモ主催者が、予定し準備したデモに現れては、途中から、行動を別にし、過激な行動にでています。 5日目から、各地で、商店をねらった略奪行為が目立つようになりました。休業要請で閉まっている店内に、押し入り、次から次へと商品を奪って逃げていく様子が、撮影されています。白昼堂々と、そして、夜になっても略諾行為は広がっていく一方でした。スーパーマーケット、ドラグストア、スポーツ用品店、靴屋、ブランドショップなど。ディスカウント商品を扱うお店から高級ブランド品を扱うお店などあらゆる商店が狙われました。 これら略奪を行っている人たちは、そのほとんどが、市外や州外からやってきた人達で、入り口ドアやガラスの壁を破って店内にはいるためのハンマーなどの道具を用意してやってくるのです。SNSで情報を拡散し、その他多くのひとを扇動して、人を呼び、大勢で行為におよぶのです。最初は、デモ隊に混じって、商店に近づいていましたが、ターゲットとなるお店の範囲が広がり、デモ行進とは全く関係ないところで起っていきました。一部の店の店主は、銃を構えて、略奪者の進入を防ごうとしていました。 地元警察だけでは、対応しきれないため、州兵も出動し、町中をパトカーや消防車が走り回り、空は、ヘリが飛びうという物々しい夜でした。1992年に起こった、LA 暴動を思い起こすという声を聞きました。 今日も、各地で平和的なデモが行われています。デモ隊が、暴徒化して、略奪行為をしていると勘違いするような報道が目につきます。しかし、デモにて抗議をしている人たちは、略奪者ではありません。略奪者は犯罪者です。デモは、法律で認められた行為で、デモ隊は、皮膚の色関係なく、一人の命は尊ばれるべきで、権力の乱用による不当な扱いに屈しないと抗議の声をあげる人たちです。 コロナ感染は収束していません。感染が広がることも考えられます。人種差別でこれまで不当に亡くなっている人の命、不当な扱いに苦しんでいる人の基本的な人権には変えられないのです。それだけ、人種差別と警察の権力乱用の暴力による迫害は危急しています。 5月25日、ミネアポリス警察の警官に拘束され、亡くなったジョージ・フロイドさんの御家族やコミュニティーの人たちに、深く哀悼の意を表します。
2019年に警察により殺害された人の数は1099人。警察により人が殺されなかった日は、昨年1年で27日間のみ。殺害された黒人の数は、白人の3倍。https://mappingpoliceviolence.org 偽装紙幣を所持していたことは、暴力的犯罪とはいえず、しかも丸腰。今回の警察の対応は過剰で不当なものです。 アメリカ各地で起こっている抗議行動は、世界のニュースになっていますが、黒人だけによるものではありません。デモ参加者はあらゆる人種、年齢、職業の人たち。黒人だけの問題とは捉えていません。ニュースは、公共施設に火をつけたり、フリーウェイで車の流れを止めたり、器物損壊や略奪しているシーンを映しますが、それらは、ほんの一握りの人たち。多くは、マスクをしてソーシャルディスタンスを守り、平和的に抗議をしているのです。 警察側は、ガスマスクに、催涙弾、ゴム弾やビーンバッグ弾(小さな袋に鉛粒がたくさん入っていて、貫通しないように調整されていますが、痛烈なダメージを与える)を携え、デモ隊を威嚇していますが、数週間前、ステイホーム命令を無視して、自粛解除を求めていた白人デモ隊に対しては、警察はただ見守るだけだったのを思い出します。 ”彼が白人だったら死んでいなかった”というデモ参加者の言葉は、悲しすぎます。でもこれが、今なお起こっている事実なのです。 コロナ感染者や死者も、公衆衛生が保てない、貧困地区に住む黒人の割合が多いです。 多くの人がこの大きな問題に声を上げています。上げてきています。そして上げ続けます。 いよいよアメリカ50州において、経済再開にむけて、自粛規制緩和が行われるようになりました。
一部では、マスクやソーシャルディスタンスも気にせず、ビーチでパーティーしたり、バーで乾杯したり、レストランのテーブルで食事したり、ヘアサロンにネイルサロンでのお手入れ、以前の生活が戻りつつあるように見えます。 2ヶ月におよぶ外出禁止、3650万人の失業者、どの州も感染防止の規制と経済再開の間で揺れています。 ここロサンジェルスは、まだ厳しいほうですが、それでも、徐々に緩和が進んでいます。先週は、ハイキングトレイル、ゴルフ場、座ったりただずむことが禁止されながらも、ビーチが開放されましたので、ジョギングなどをする人が増えました。今週に入って、ペットのグルーミングとしつけのお店も開き、久しぶりにすっきりしたペットも多いようです。カーウォッシュも開き、埃まみれの車を洗えるようになりました。歯医者も緊急を要するケースを優先的に開きました。 レストランはまだテイクアウトとデリバリーのみ。一部の市で、外でのテーブルでの飲食を認めるところがでているようです。 ロサンジェルス郡は、一通りのビジネス再開を7月4日までとゴールを打ち出しました。外出規制は続き、経済再開への道のりの長さは、やはり外出自粛にかかっていることを強調しています。 今日のロサンジェルスは、新たな感染者1324人、累計40857人、死者57人、累計1970人。まだまだ数は多いです。 早く会いたい人達がいます。コロナウィルスには会いたくない。 アメリカの大統領は、11月の大統領戦に向けて、スイング・ステート(大統領選の勝者総取り方式で、民主党と共和党の支持率が拮抗して、どちらが勝利するかなかなか読めない州)にある企業への訪問に忙しいようです。 |
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どちらかというと犬派ですが、 CategoriesArchives
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